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銃と錬金術と二つの世界
赤ん坊と人造人間
痛い。
頭がガンガンする。

目を開けると路地裏。
そしてしばらくぼーっとしていると視点がいつもと違うことに気づく。

辺りを見回すと開いているのか閉まっているのかわからない薄暗い店のショーウィンドウ。
そこに映っていたのは、赤ん坊。
キョロキョロと辺りを見回しても居るのは自分一人。
つまりは目の前にいる幼児が自分自身。

「呪われた赤ん坊………
言い得て妙というやつだな……」

白い『真理』とかいう奴が言った言葉に納得した。



……なんだ?
一ついや、一人?
何かがこちらへ来る。

そっと太ももに触れると、身体のサイズに合わせて小さくなったが慣れしたんだモノがある。
軽く手を添わせてこちらに歩んでくる何かに意識を集中させる。

後5歩

4歩

3歩

2歩

1歩


カチャリと人間の急所に銃口を合わせる。

ん………?

「人間………?」

気配は人間っぽくなかった。
でも人型。
金髪、金の瞳。
身長は高い。………平均以上くらい
おかげでかなり見上げなければいけない。

「お嬢ちゃん、そんなもの持っていたら危ないよ。」

真理という奴の言う通りだったら、言葉が通じないかもしれないと考えていたが、(おそらく)人間の男性が発したのは英語。
英語は話せるのでラッキーだ。
単にアメリカやイギリスにいる方がよっぽど嬉しいが。

「大丈夫。
それよりおじさん、ここどこ?」

「お…おじさん…………」

なんかショック受けたみたい。

「ここはリゼンブールだよ。」

聞いたことない地名だ。もっとも全世界の地名を覚えてるわけじゃないが。

「国名は?」

「?……アメストリスだが。」

はい決定。
異世界に飛ばされました。



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あきゅろす。
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