銃と錬金術と二つの世界
過去と家族
俺の家族は兄一人だ。
俺の職業は情報屋。マフィア…って分かるか?
うーん……まぁつまり裏社会のヤツらだ。そいつらに情報を売ることが仕事だ。
で、ここからはこの世界に来たいきさつなんだが、
ある時、仕事の依頼が来たんだ。
別に断る理由もなかったから受けた。
場所は山奥の小屋で、そこには俺以外にも7人いて、俺の兄もいた。
そこに集まった奴らは俺の世界で最強と呼ばれた8人だった。
そこで共同生活を始めて数日後、外に呼ばれて言われた通りにすると光が俺たちを包み込んで、それから俺はこの世界にいた。
だから、他の奴が無事なのかも俺と同じ状況に陥っているのかもわからない。
まぁこんなもんだ。
****
「本当に良いのか?こんな訳の分からない奴を家に置いて。」
「ちゃんと話してくれたわ。」
「泥棒かもしれないぞ。」
「そんな小さな足で逃げたってすぐに捕まえられるさ。」
「…………ありがとうございます。トリシャさんと……」
今、男の名前を聞いていないことに気づいた。
「あぁ。俺はヴァン・ホーエンハイムという。」
「ありがとうございます、ヴァンさん」
「やだわ。そんな他人行儀な呼び方。」
「いや、でも…。」
「呼び捨てで呼んでちょうだい。」
「えっ、いや…。」
助けを求めてヴァンさんを見た。
「俺も呼び捨てでいいぞ。」
「………わかりました。これからよろしくお願いします、ヴァン、トリシャ。」
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