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おしえてよ




晩ご飯が用意出来るまで父さんと話していた。
普通の16歳なら、今は反抗期なのかな?
親父と口も聞きたくないぜとか思うのかな?

俺には縁のないことだね。
父さんも母さんも好きだから。

感謝しないとか有り得ない。
ましてや暴言とか!
俺は家を出たらあんなんだけど、家族は大事にするんだからな!

ほらみんなも今日帰ったらご両親にありがとうって伝えなさい!
俺との約束ね!!




そして目の前にはハンバーグ…!

いただきま〜す!


「そうだ、矢凪…」

「うん?」

「学校はどう?」

「楽しいよ〜通えるだけで嬉しいから!」

「そんな……貴方が頑張ってるからでしょう?」


にこっと笑って見せるも、母さんは困ったように笑っていた。

俺は洲王学園に特待生として入学したため、学費は全て免除して貰っている。
育ててくれているだけで十分なのに、学費まで面倒かけられないからね。

だから、特待生をとってくれる洲王を選んだんだ。
普通に通おうと思ったら、こんなところ通えないよ?。

まぁそのお陰で俺の周りは、有り難いことに俺に貢いでくれる子で一杯なんだけど。


「ねぇ矢凪、もっと我が侭を言ってもいいのよ?」

「ん〜…じゃあ、おかわり欲しいな!」


勢いよく差し出す茶碗。
母さんは「はいはい」と可笑しそうにして茶碗一杯にご飯を盛ってくれた。

そう、笑ってる母さんの方が好きだよ。


「……矢凪」

「なに、父さん?」

「と…父さんにも、何でも言ってきていいからな…」

「……ぶふっ」

「あらあら、お父さんは照れ屋さんね」

「……う…うるさいっ…」

「あははっ!また考えとくね〜!」


やっぱり父さんも好きだ!

こんなに幸せな空間にいていいんだろうか、って思うくらい幸せ。


この日常が崩れる日が来るなんて、ほんと夢にも思わないよね。

ま、それはまだ向こうのオハナシ。


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あきゅろす。
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