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おしえてよ




「だーめ。前にも言ったでしょ?俺は誰とも付き合わないの〜」


ぽん、と頭を撫でて宥める。
それでも不機嫌そうにこちらをみているのだけれど。

まぁ拓人さんはちょっと特別かな。
うちのNo.1だし美人だし、ね。



「そんな睨まないでよ〜。ほら、俺もう帰るよ?」


話を逸らすように、床に落ちたシャツに手を伸ばした。
すると諦めたのかゆっくりと身体を起こし、服を着始めた。


「……今日は、諦める」


あら、諦めてなかった。
まぁいつもこんな感じだし、いっか。


その日はその場で解散した。
俺と拓人の家、逆方向だしね。

家まで送れよ、とか思うかもだけど考えてみて?
拓人は俺より強いんだよ。
守る必要ないじゃん?

勿論、可愛い女の子なら送るけどね。
遅くなると父さんと母さんに迷惑かけちゃうし。


さぁて、今日の晩ご飯は何かな〜!



ーーーーー



「ただいま〜」

「おかえり、遅かったのね」

「うん、友達に誘われて遊んでたんだ」


うん、間違ってないよね。
嘘つくと後ろめたくなるから事実を織り交ぜて、ね。


「あらそうなの!ご飯は食べた?今日はハンバーグなんだけど…」

「いるいる!もうお腹減ったよ〜」

「ふふっ、じゃあちょっと待っててね」


母さんはぱたぱたとキッチンへ急いだ。

母さんは若々しくて美人で可愛い。
結婚するなら母さんみたいな人って決めてるんだ。

父さんは……


「あ、父さんただいま」

「…おう」

「おかえり、じゃないの?(笑)」

「……おかえり」

「あははっ、ただいま〜!」


父さんは寡黙でちょっと照れ屋さんだね。
厳しいときもあるんだけど…でも、本当の息子みたいに育ててくれてたんだから感謝しかない。

ほんと俺、恵まれてるなぁ〜。



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あきゅろす。
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