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おしえてよ




みるみる内に赤く染まる頬。

ほんと、拓人さん…拓人は可愛い。
黙って俯き、そっと俺の背中に腕を回した。

洲王のNo.1で誰よりも強い人が、本当は可愛くて甘えたがりなんて笑えるでしょう?

こんな姿知ってるの俺だけ。
拓人がこんなに可愛くなるのは俺の前でだけなんだ。


「……なぁ矢凪、そこの鍵閉めて…」


あーあ、スイッチ入っちゃったみたい。
熱の込もった眼と声は拓人のお誘いの合図。


「ふふ、りょーかい」


俺は軽くキスを落とすと、静かに鍵を閉めた。



ーーーーー




「ん゙……」

「あ、起きた?オハヨ」

「おぁ゙よ…」


掠れた声と露わになった肌が事後であることを知らせてくれる。
眠そうに目を擦る拓人は、寒そうに俺の方にすり寄ってきた。


「あは、拓人可愛いよ」


目元にキスを落とすと気持ちよさそうにふわっと微笑んだ。
これで落ちない奴いないんじゃない?



「なぁ矢凪……」

「ん?」

「好き」

「うん、知ってる〜」

「……じゃあいつになったら付き合ってくれる」


……また。
いい加減諦めればいいのに。

普通の人ならこれ、付き合ってるように見えるよね。
残念ながら付き合ってませ〜ん。


俺は誰とも付き合わないの。

だって、どうせ俺が好きになっても、あの時みたいに……


……あーーーやめ。
さっきのなしね。


俺にはもう家族がいる。
そんな昔のこと、もう時効でしょう?



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あきゅろす。
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