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いきすぎた愛
18

すると、八雲は冷めた瞳で俺をみてきた。


「馬鹿、声に出てたんだよ。エスパーな訳ねぇだろ」


あっ、声に出てたんだ。

初めて知ったよ。

俺はふーんと頷くと、目の前にあるパンを食べる。

フランスパンかな? 少し固いが、甘味もあり美味しい。


「このパン美味い……教室で感じただろう? 禍々しい程の殺気を。同じなんだよ。手紙を取り巻く殺気とな」

「勝手にパンを食べるな。……殺気を感じるのか。それは凄いな」

「翔は一生出来ねぇだろうな。蓮歌、俺が考えたんだけどよぉ。テメェが俺か翔の家に居候ってどうだ?」


八雲の案に、俺達は頷く。

八雲にしては良い案だと思う。居候とは、流石の俺でも考えなかった事だ。

俺は八雲を見ながら、ニヘーと笑う。


「八雲にしては良い案だと思うぜ? 八雲にしては」

「ブフッ!!」

「おい蓮歌。テメェ、俺を何だと思っていやがる。そして、馬鹿翔。テメェは何笑っていやがる」

「「いやぁー、ゴメンゴメン」」


俺と翔は息ピッタシに八雲に謝りながら、二人で笑い合う。

そんな俺達に、八雲は頬を膨らませながら拗ねる。

ククク、なんか子供<がき>みたい。天敵同士の最悪な族。そして総長。

コイツ等二人を知っている奴が、今この時を見ていたら目を丸くさせるだろう。

二人は天敵の総長同士。俺は二人に勧誘されている同級生。

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あきゅろす。
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