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long(RIKKAI@)
風邪と依存








《仁王side》





羽月が風邪で休んだ




「ブンちゃ〜ん俺死にそう」



「そのセリフ今日何回目だよ、お前は羽月くんに依存しすぎだろぃ一日くらい我慢しろ!」




あいつのいない休み時間
あいつのいない昼休み
あいつが待っていない部活終わり
あいつと並んで歩けない帰り道

今日一日そう過ごすであろうとゆうことを想像し、更にへこむ。


羽月がいないだけでこんなにも1日が憂鬱なものになるだなんて、羽月と知り合う前までの生活にはどうやら俺はもう戻れなさそうだ。
『お前は羽月くんに依存しすぎだろぃ』
確かにそうなのかもしれない
俺、こんなにも羽月に依存していたのか




「ハァ、帰りたいナリ…帰ってええかの」



「真田が黙ってねーぞ」



「…プリッ」



「そんなに気になるんならよ、部活終わった後お見舞い行けばいいだろぃ」



「言われなくともそのつもりだったぜよ」



「うわ、ホントに羽月くんのことになるとキモいなお前。」



「そりゃどーも」



「褒めてねーよ」




そうして憂鬱で長い1日を淡々と過ごし、部活では何度か真田にたるんどる!と怒鳴られ参謀にもすごい観察されていた気がする


やっと部活も終わり急いで準備し、コンビニで適当に手土産も買い羽月の家へ向かう
羽月の家は割と自分の家から遠くなく、片親である父がほとんど帰ってこないのでほぼ一人暮らし状態だと言っていた。休日もフラッと遊びに行ったりするのだが、家の前まで来て体調崩してるからさすがに今日は親がいるかもとか急に来てしまったが寝てるんじゃないかとか色々考える。

まあ、一度チャイムを鳴らして出なければ大人しく帰ろうとチャイムを鳴らす。
誰も出る気配がなかったので帰ろうと踵を返すと遠くからバタバタと音がして扉が開かれる




「あれ?仁王くん?」




目を見開き熱で顔が少し紅いパジャマ姿の羽月がそこにはいた




「…ピヨ」



「もしかしてお見舞いに来てくれたの?嬉しいな。よかったら入って」




中へ通され二階の羽月の部屋まで案内される




「今お茶持ってくるね」



「俺飲みもん持ってきたから俺がグラス持ってきちゃる、病人は安静にしときんしゃい」




何度か来たことのある羽月家何がどこにあるか大体覚えてきている




「りんごジュースと水あるから好きな方飲み、あとフルーツヨーグルト買ってきたからよかったら食べんしゃい」



「フフッ色々ありがとう。さっそくいただくよ。チャイム鳴った時ね、無視しようとしてたんだけど窓から仁王くんの姿が見えたから急いで出たんだ」




だから間が空いてからバタバタと聞こえたのかと、その様子を想像し笑う




「ほう、お前さん居留守なんて使うんか、怖いのう」



「仁王くんには使わないから安心して」




ヨーグルトの蓋を開け、コンビニでもらったプラスチックのスプーンですくい口へ運ぶと
「ん、おいしっ」と小さく言う




「もしかして寝てたんじゃないのか?」



「寝すぎて目が冴えてたくらいだよ、」




しかし息子が体調を崩しているとゆうのにそんな時でも羽月の親は家を空けているなんてなあ…と思ったが口には出さなかった。きっとこいつはあの人は忙しい人だから仕方ないんだよと悲しい顔で笑うだけだから




「参謀から今日の授業のノート預かったナリ」



「ありがとう。柳くんにもお礼言わないとね」



「今日お前さんがいなかったから学校退屈じゃった」



「俺と会う前の生活に戻っただけじゃないか」




クスクス笑う羽月




「一度得たら戻るのは難しいんよ。やっぱり羽月といると落ち着くのう」




そう言い羽月へ寄りかかる




「こらこら、重いぞ。それにあんま近づくと風邪うつっちゃうかもよ?」



「羽月から移る菌だったら大歓迎ぜよ」




なにバカなこと言ってるのと軽くデコピンされる




「まあ、俺もずっと一人で退屈だったから仁王くんが来てくれてすごく嬉しいよ」




そう言い今度は羽月が俺に寄りかかってきたので頭を撫でてやると目を細め嬉しそうな顔をする




「心細いならいつでも一緒にいちゃる。なんなら看病してあげようかのう」



「フフッ、お言葉に甘えようかな」



「任せんしゃい。そんじゃ、遅くなってきたし飯作るからお前さんはその間寝とき」



「はーい」










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