long(RIKKAI@)
赤いほっぺ
全ての試合が終わりシングルスは立海が全勝したようで今は休憩時間。
姿が見えない仁王を探す羽月
どこか日陰で休んでいるだろうと大きな木が沢山ある場所へ行くと木陰に寝転ぶ仁王の姿を見つける。
遠くから顔をよく見てみると片方の頬が赤くなっているみたいなので近くの水道場でハンカチを濡らし、仁王用のペットボトルを赤くなっている頬にピタリとつける
「お疲れ様、マサくん」
「おー空風」
「試合、残念だったね。ほっぺた大丈夫?これ使って」
先程濡らして冷やしたハンカチを渡す
「ありがとさん。かっこ悪いとこ見られてしまったのう。丸井にも「お前のせいで俺までビンタ食らっちまったじゃねーかブーブー」ってキレられたぜよ」
そう指で鼻を持ち上げながら丸井の声真似をするので羽月はクスクスと笑う
案外いつも通りの仁王で羽月は安心する
「なにそれ、丸井くんの真似?」
「どーじゃ似とるじゃろ」
「どうかなー」
「厳しいのう羽月サンは。雅治くんは落ち込んでるきに、優しくしてほしいナリ」
そう言われ羽月は眉を下げて笑い、寝転がる銀髪を撫でると何故だか少し拗ねたような目がこちらを向くので羽月は疑問に思うと仁王が口を開く
「俺には膝枕してくれないん?」
羽月はなんのことだろうと一瞬考えたが、すぐに芥川の言ったことかと思い出す。
ニコリと微笑みぽんぽんと太腿を叩き「おいで」と言ってみると仁王はチラリと羽月を見てすぐ目を逸らし、体の向きを変えて頭を羽月の太腿へ乗せる
「もしかして嫉妬かい?」
膝にある銀髪を撫でると次は気持ち良さそうに目を細める
「ピヨッ」
「弁解させてもらうと、あれは寝ぼけた彼が勝手にやったことで俺任意じゃないんだよ」
「プリッ」
「だからマサくんが拗ねる必要はないよ」
ジッと見つめられたので羽月は微笑み返すと目を逸らしてからしずかに目を閉じる仁王
「それとね、今日の試合見て今まで気になってた事が確信になったんだけど、マサくん試合後半になるにつれて腕をあんまり伸ばさなくなっててギリギリの打球を逃しちゃったり打つ速度も落ちてる気がしたんだ。そこを意識したら後半もミスショット減るかなって。
まあ、これはあくまで素人の俺の意見だから聞き流していいよ」
「覚えてたら覚えとくぜよ」
集合かかるまで寝ると言い仁王は眠りにつく。
頬の赤みも引いてきたようでよかったと安心する
(明日も氷帝と練習試合だよね、マサくん頑張れ)
そう思いを込めて優しく頭を撫でてみる
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