long(RIKKAI@)
さっきぶり
「今日は特別練習相手が来ている。全国大会前に他校と練習試合できるのも貴重な体験だ。無駄にしないように」
幸村がそう言うとゾロゾロと水色のユニフォームを纏った選手達が並びその中でもひときわ派手な見た目の人物が口を開く
「俺たちが直々に来てやったんだ。舐めた試合をする奴はただじゃ…」
「あーー!さっきの美人なおねーさん!」
金髪癖っ毛が言葉を遮り羽月を指差す
それに反応し羽月を見る水色ユニフォーム選手達と立海レギュラー陣。
羽月は気まづそうに苦笑いを浮かべる
「あーん?そーいやジローがさっき誰かに迷惑をかけてたって聞いたが、お前か?」
出来ることなら首を横に振りたかったがジローと呼ばれる人がブンブンこちらに向かって手を振っているので無視できず苦笑いをしながら小さく振り返す
「迷惑なんてそんな」
「ジローが世話になったな。俺様は氷帝学園三年、テニス部部長の跡部景吾だ」
跡部に続き氷帝テニス部レギュラー達が次々自己紹介をしていく
「俺は立海大付属中三年テニス部臨時マネージャーの羽月空風です」
「ん?テメー男か?」
「そうだけど…」
「えー!羽月くん美人さんだし柔らかかったからてっきり女の子かとー!でも羽月くんの太腿で寝たのは心地よかったなあ」
その言葉にいち早く反応したのはもちろん仁王。
キリキリとした目線で羽月を見るがそれに気付きあえて目線を合わせない羽月
「ア、ハハ……精市くん、そろそろ試合始めた方が」
「フフ、そうだね。それじゃあ試合メンバーを発表するよ
D2 ジャッカル、柳生vs向日、樺地
D1 丸井、仁王vs芥川、宍戸
S3 赤也vs日吉
S2 柳vs忍足
S1 真田vs跡部
待機の鳳君は俺と3ゲームマッチでもしようか」
「はい、よろしくお願いします」
「俺は芥川と宍戸か、負けられんのう…」
「嬉C〜丸井君と当たっちゃったよー!」
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「おい仁王、さっきから凡ミス多すぎなんじゃねーの?」
「プリッ」
D2、ジャッカル、柳生vs向日、樺地の対戦は最初立海側が優勢かと思われていたが、ジャッカルのポール回しや柳生のレーザービームまでもが樺地にコピーされてしまい苦戦する。長期戦になり向日の体力が尽きた後も樺地が二人分動き、柳生は攻め続け、ジャッカルも粘りに粘ったが、結果5-7で氷帝側の勝ちとなった。
「俺たちが負けりゃ二敗になっちまうんだからよ、ちゃんとしてくれよな」
「わかっちょる」
「あと1ゲームとりゃ俺たちの勝ちかよ。ジローとダブルス不安だったが案外イケんのかもな」
「えーせっかく丸井くんと当たったのにもっとやってたかったなー」
(俺は見えとらんってか)
「フォルト!」
「チッ」
「仁王!やる気あんのかよ!」
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「ゲームセット!ウォンバイ宍戸、芥川!4-6」
「イェーイ!勝ったよー!羽月くん見てたー?」
「う、うん。おめでとう」
羽月の手を握りぴょんぴょんと跳ねる芥川、
仁王はというと怒る丸井を適当にあしらい、さっさと幸村と真田に報告をしに行く。
(マサくん……)
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