long(RIKKAI@)
相談と選択
《side幸村》
「やあ、いらっしゃい」
にこりと笑って病室へ入る空風
「精市くんこんにちは。県大会優勝おめでとう」
「ありがとう。見に行ってくれたんだね」
「うん!もうすごかったよ」と県大会の感想を興奮気味に話してくれた。
特にやっぱりとゆうか仁王の話しが多い
「それで、その時の仁王くんがね…!」
「フフッ」
「…?精市くんどうしたの?」
「いや、仁王の話ばっかだなあって」
「えっ!?そ、そうだったかなあ…」
「空風は仁王のこと好きなんだね」
いつだか丸井が同じような質問をしたら即答されて驚いたが意味の捉え方が違かったとゆう話をされたのを思い出す
「そ、そうじゃなくて、たまたまだよ!たまたま多くなっちゃったんだって」
顔を真っ赤にし、両手を前で降る
あれ?俺が聞いた話とまた違った反応?
「仁王と何かあった?」
今度は耳まで赤くする
「えっと、ど、どこから話せばいいんだろう…」
戸惑いながらも空風はつらつらと話しだす
「まずね、俺告白されたの」
「仁王に?」
「ううん、柳くんに」
最初から話の展開について行けなくて焦る。
え?なんで?柳って空風のこと好きだったの!?
「それで気持ちは嬉しかったし色々考えたんだけど、断った。そしたら柳くんにやっぱり仁王くんが原因か?って言われたんだけど、その時は俺にとって仁王くんは特別な友達でそうゆう関係じゃないって思ってた。」
「その時は?」
「うん、その別の日に仁王くんが悩んでたみたいだから俺でよければ聞くよって言ってもそれは出来ないって断られて納得出来ない俺がしつこく協力出来ることがあるならするって言ったら、それじゃあ協力してもらうって耳塞がれて何かを俺に言ってたんだ。そこまでは聞こえなかったんだけど、最後仁王くんが一息ついた時に耳から手が少し浮いてて好きだって言われてたのが聞こえちゃったの…」
仁王の奴、好きって事自覚したのか。耳に手浮かせたのわざとだなきっと。
「それでどうしたの?」
「友達としてかと思ってたけど、真剣な表情とみんなからの言動を思い返して、もしかしてそうゆう意味なのかなとか思ったら…最初こそ意識しまくっちゃってたけど仁王くんが今まで通り接してたから俺も気にしないようにしてたんだけど、」
「けど?」
「仁王くんが女子生徒に告白されてる現場を見ちゃって相手を振ってくれてよかったとか俺思っちゃった…」
泣きそうな表情をしながら俯く。それから空風は黙ってしまった
「空風は仁王のことどう思ってるの?」
戸惑いながらも空風はゆっくりと口を開く
「分からない…けど大切な友達には変わりないし、これからも友達でいたい」
「空風がそう思ってるなら急ぐ必要ないんじゃない?仁王も今まで通り接してるんなら大丈夫だよ」
診察の時間だと先生が入って来てこの話は打ち切りになる。聞いてくれてありがとうと病室を出る空風。
急がなくてもそのうち君も気づくよ、自分の気持ちに。もう答えは出てるようなもんだけどね
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