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long(RIKKAI@)
話とお礼








《side柳》




今日は全体委員会があり、終わった後に教室へ戻るであろう羽月を見かけた




「委員会お疲れ」



「ああ、柳くん。委員会お疲れ様」




声をかけるとふわりと笑う羽月




「今日はもう帰るのか?」



「うん、仁王くんが待ってるから」




やはり仁王の名前が出て複雑な気持ちになる。
今呼び止めなければまた次いつ話せる時が来るか分からない。そう思うと気づけば羽月の腕を掴んでいた。あいつは少し驚いた顔をする




「少し、話さないか?」



「でも仁王くんが…」



「委員会が長引いたと言えばいい」




羽月は少し悩んだ後、頷く。
焦っていたのか強引に呼び止める形になってしまったが、承諾してもらえてよかった。




「俺に話があるの?」



「いや、話とゆうよりお前は仁王といることが多いので喋るにもなかなか喋れなくてな、こうゆう時にしか二人で話せないだろう」



「そうだね、俺たちクラス一緒なのにあんま話したことなかったね。俺、柳くんは落ち着いてて大人な雰囲気があるし、前から仲良くなりたいと思ってたよ」



「そうか、それは嬉しいな」



「それに柳くんは身長も高いから羨ましいなー、俺ももっと身長欲しいよ」




背伸びして手を自分の高さにしたり俺の高さにしたり比べる姿が微笑ましくて笑う




「中学生はまだまだ成長期だろう、お前もこれからじゃないのか」



「そうだったらいいんだけど」



「そういえば風邪で休んでいた時仁王が家に行ったらしいが、仁王の家と近いのか?」



「うん、歩いて10分もかからないくらいかな?改めてその日のノートありがとね。そうだ、なんかお礼したいなあ」



「お前の役に立てたならいいんだ。お礼か、そうだな」




なんだろうと続きを待つ羽月。お礼だなんて健気で可愛い奴だな、こいつは




「俺も家にお邪魔してもいいだろうか?」



「そんなのでいいの?いいよ、なんなら柳くんの都合が合えば今日でも」




羽月はあっさり許可してくれた。
しかしこの事が仁王にバレるとそう易々と行かせてはもらえなくなるだろう、




「ならば今日伺うとしよう。一度家に帰ってから行きたいので連絡先を教えてほしい」



「了解」




紙とペンを取り出し番号とアドレスを書いた紙を渡される




「じゃあ待ってるね。そろそろ教室戻ろうか」



「俺は部室に用があるので先に行っててくれて構わない。それと、俺が家に行くことは仁王には黙っててくれないか」




羽月は一瞬不思議そうな顔をしたが分かったと言う。




「それじゃあまた後でね」



「ああ、後で」




羽月の後ろ姿を見送り連絡先が書かれた紙を眺める












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