long(RIKKAI@)
出会いとサボり
澄んだ空
少し暖かくなってきた気温
屋上の特等席
「のう、お前さん」
目を瞑り少し前のめりになったところで後ろから声をかけられ振り返る。そこには銀髪の生徒が立っていた
「いけないのう立ち入り禁止の屋上に入っちゃ」
「それはお互い様でしょ?」
「ははっ、それはそうやのう。
それにしてもフェンスを越えてそんな所危ないじゃろ」
そう言いながらフェンスを越え俺の隣に来た彼
「おー、眺めがいいのう」
「うん、お気に入りの場所だよここは」
そう言うと授業開始予鈴のチャイムが鳴り響く
「行かんのか?」
座ったまま動く気配のない俺に問う
「君こそ」
「おまんが行くんじゃったら俺も行くぜよ」
なにそれ、と少し笑う
「次苦手な数学だから出なきゃかな」
「数学なら俺が教えちゃる」
「俺授業サボったことないんだけど」
「授業なんてサボってなんぼぜよ」
どうやら引く気はないようだ
「クスッ…君も行ってほしくなさそうだしサボろうか」
伸びをしながら笑う
「…プリッ」
初めてのサボり、これが仁王雅治くんとの出会い
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