long(RIKKAI@)
宣言と好敵手?
《side柳》
今日は部活がなく放課後図書委員の委員会がある羽月を待つべく仁王がこのクラスで待っている
俺は日直日誌を書きながら目の前で天を仰ぎ、うーとかあーなど意味の分からない言葉を発しながら座っている奴に声をかける
「羽月とはどうだ」
ピタっと意味のわからない発言が止まり、ちらりとこちらを見る
「どうってどーゆー意味かの」
「いや、お前は羽月を気に入っててだいぶ特別扱いしているようなのでな」
「そーじゃなー、羽月のことは気に入ってるぜよ。もうあいつのいない生活なんて考えられんくらいにはな。それを言うならお前さんだって最近羽月を気にかけてるようじゃが」
ははっと笑っているがあいつは渡さないといったような鋭い眼で見られる
「おそらくお前が羽月に向けてるのは友愛では無く恋愛感情だろう」
「それはどーかのう」
椅子をゆらゆら揺らしながらニヤリといつもの余裕な口調で答えられる
「俺もあいつのことが好きだ」
ぴくりと反応する仁王
目線が更に鋭くなる
「今は友愛か恋愛感情のどちらなのかは伏せておこう」
「…………」
「そろそろあいつが戻ってくるだろうから俺は失礼する。朝練遅れるなよ」
背中に鋭い視線を感じながら教室を出るとちょうど羽月が廊下から歩いてくるのが見える
(日直仕事お疲れ様)
(お前も委員会お疲れ様)
(また明日ね)
(ああ、じゃあな)
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