ハイキュー!!☆BL要素含みます☆
夏祭り(月島/田中)
騒がしい人の声、色とりどりの光、たくさんの食べ物が混ざり合ったようなにおい
全部僕の嫌いなもの
「ん?なんだこれ」
下校をともにしていた田中さんが足下に引っかかったチラシのようなものを拾い上げた
「…夏祭り、今日か」
そう呟いた田中さんのいやな視線を感じる
「……何ですか」
「行こうぜ!2人で!」
やっぱり…
「嫌です」
「えーっ!なんで」
僕は振り返り、なるべく冷たい視線を彼に向ける
「嫌いなんです」
「………」
「………」
沈黙
横目で田中さんを確認するとバッチリ目があってしまった
「……田中、さん?」
恐る恐る名前を呼んでみると、彼は頭をガシガシと掻いた
「いや… 『嫌いなんです』って言ったろ?お前」
「それが、なんつーか、ちょっと…」
歯切れの悪くなる田中さんを見て俺は気づいた
そーゆーことね
「自分が言われたみたいで悲しくなっちゃったんですか?」
笑いを含んだように聞くと、田中さんの顔はみるみるうちに赤く染まっていく
「ち、がくも、ないけど…」
ぶつぶつと声を発する田中さんに僕はニヤリと微笑み
「可愛くて、大好きですよ?田中“センパイ”」
と言った
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