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夢小説
deux
今の私を包む黒装束がはっきりと見えるほどに城の周囲は燃え盛っていた。
「・・・」

 城から数百メートル離れた位置、城を背にして私は止まっていた。

「お初お目にかかります、奥州独眼竜殿とその右目殿」

 私に対峙する二人は今まさに城に攻め入ろうとしているところであり、その間に私が立っているという図式である。それにしても、このような形で合間見えることになるとは、当初の私では思いもつかなかった。

「Ah? 忍――くの一か?」

「それ以外に何に見えましょうか」

「そこをどけ。忍とはいえ女を手にかけたくはねえ」

「有難きお言葉。しかし、私は雇われの身なれば、目の前に主の敵がおられますのに退くことはできません」

 やれやれ、という表情で独眼竜伊達政宗は6本の刀を、右目は1本の刀を抜く。私も腰の短刀を2本抜き放った。

「参ります」

 私のその声が、開戦の合図だった。


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あきゅろす。
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