The flower of Eden
No.6 これも彼女が作りました
新たに仲間に加わったルカくんとイリアさんの歓迎会と夕食を兼ねて厨房に立つ私
「今日はナツメが料理当番か」
『ええ、まあ』
「ナツメの料理って初めて!
期待して待ってるね!」
『いや、そんな期待しないでください……;;』
何故かファラさんとカイウスくんに作業を見つめられながら料理を作っていく
生肉をそろそろ使いきらないといけないからハンバーグを作ることに
それからデミグラスソースも1から作って、
付け合わせは野菜のサラダに、スープはジャガイモのポタージュにしよう
ああそうだ、デザートも作ろう!
ちょうど依頼人からお礼としてフルーツをたくさんもらったから、フルーツタルトにしようかな
フルーツタルトもいいけどロールケーキも捨てがたい
でも今日はお祝い(…なのかな?)だから豪華な飾りのケーキにしてみようか
ルビア「ナツメすごーい!
どれも美味しそう!///」
カイウス「でもナツメ、さっきからすごい量が出来上がってるんだけど……
あれ?」
キール「作業に没頭しすぎて僕たちの声が聞こえてないみたいだな」
リッド「なぁなぁ、これ食べても良いのか?」
ファラ「こらリッド!つまみ食いしないの!」
ルカ「僕たち密航したのにこんな至れり尽くせりでいいのかな……;;」
イリア「べっつにいーんじゃないの〜?」
『……ん?』
顔をあげると船長さんを除く全員がカウンター越しに見つめていた
『あれ?
皆さんお揃いでどうしたんです?』
ルカ「狽、わぁぁぁぁぁ!!!!?
ナツメ手元!!手元見て切って!!!;;」
ルビア「怖い怖い怖い!!!;;;」
リッド「ナツメすっげー!」
手元を一切見ずにキャベツの千切り(※高速)をしている私を見て何人かが慌て出す
『別に大丈夫ですよ
慣れてますから』
前世に比べりゃこんな量……!!!
【おいナツメ
さっさと作れよな、1000人分】
【一人で1000人分とか無茶言うなッ!!
桁が違うわ桁が!!!;;】
【ファミリーの飯を作るのもボスの務めだぞ
わかったらさっさと作れ】
【白エ理不尽!!!!;;】
ええ作りました、作りましたとも1000人分
友人や部下に手伝ってもらいましたとも
一人で1000人分とか無茶言うなよ!!
『さっ、出来上がりましたよ
どうぞお召し上がりくださいな♪』
そんな苦い思い出を頭の片隅に追いやり、テーブルに料理を盛った皿を置く
「「「「「「いただきます!」」」」」」
ものすごい勢いで減っていく料理を横目に、デザートを作り始める
「あーーーーーッ!!!!
もう食べてる!!!」
「お、ようチャット」
「遅かったね」
食堂に駆け込んできた船長さんに笑いかける
『慌てなくてもたくさんありますよ』
「……ボクが一番に食べたかったのに……」
『?
なにか言いましたか?』
「い、いえ!
なんでもありません!;;
いただきますッ!」
船長さんも夕食を食べ始める
ルビア「このハンバーグすっごく美味しい!」
ルカ「このポタージュ、トロトロで美味しい…///」
ファラ「ナツメすごいね!
料理は上手だし優しいし可愛いし!
きっと将来良いお嫁さんになれるね♪」
『あ、ありがとうございます///』
そんなことを言われると照れるじゃないですかファラさんや……!!
その後、デザートのフルーツケーキ争奪ジャンケン大会が開かれたのは余談です
(※ちなみに優勝者はルカくんでした)
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