[前]雲色の願い
3
────あったかい…
優しい…安心する温もり……
これは…………──
「雲雀さん……」
そっと、頬に触れてみた。
触れた頬の熱がじんわりと手に広がる。
これが夢じゃない事を、教える。
綱吉は腕を少し折り曲げ、恭樺の背中に手を添えた…
ガラッ!!
「……」
「……」
沈黙。
重い空気が辺りを漂い綱吉に絡み付く。
(ちょっ!誰この人!?
少し雲雀さんに似てるけど…)
綱吉はない頭で突然現れた男が誰かを考えた。
その間、男は目の前の状況を把握できずフリーズしていた。
「…」
「…」
またの沈黙に綱吉が思いきって声をかけた。
「あ…あの…」
「…………に」
「へ?」
男が口を開く。
「恭樺に…何してんの…?」
男からは禍々しい殺気。
綱吉は3年ぐらい死期が早まったそうな…
(な…)
(なんでこんな事に…)
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