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[前]雲色の願い
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それから、僕と恭弥君は順調に成長して
中学に入ってからは、マンションに一人暮らしするようになった(部屋はお隣さん)。

風紀委員の活動場所を応接室にしてくれたのは恭弥君。護身術とかを教えてくれたのも、トンファーをくれたのも恭弥君。


…彼とずっと一緒にいたら
僕は、代わりじゃない
…そう思い始めた。

でも…


「僕は、卒業するよ」


…彼が3年、僕が2年の時に言われた言葉。


あれ、何故?風紀委員長は学校卒業するっけ?まだ、彼は…沢田綱吉は入学してないよ?


僕の頭はパンク寸前。


後は頼むよ、恭樺


彼にそう言われた時、
涙が溢れてきた。


一度は覚悟した運命。
だけど、彼の出現によって
安心してしまっていた。



僕の思いが、崩れさるように
涙が溢れてきて。


「…ック…ぁ…」


どんなに拭っても、溢れてくる涙。

ほら、ね?あの最強風紀委員長は、涙なんて流さないんだよ?ねぇ、恭弥君………



…チュ…




…私の涙は
止まった。
目尻に、熱いモノ。

顔に、熱が集まるのが
良くわかった。







(…涙を止めたのは)

(彼の、唇)

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