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[前]雲色の願い
2



恭弥君は、並盛中学校前風紀委員長。
もう卒業して今は高校生(高校でも風紀委員長だけどね)。

外見は…原作とほぼ同じ。だけど、少し背が高くて大人っぽくなった。


恭弥君と会ったのは、僕がまだ小学1年の時…



***

「恭樺ー」

「…何?」

「恭弥お兄ちゃんが来たわよ」


(…恭弥、お兄ちゃん?)


勿論、僕には兄弟なんていなかった。
従兄弟がいたって言うのも、その日に初めて聞いた。

その日に聞いて、その日に来るなんて
思いもしなかった…

しかも、名前が…


「雲雀、恭弥…?」


僕が役を変わったはずの

雲雀恭弥

その人だったのだから。


「初めてまして、恭樺」



…びっくりした。
でも
もしかしたら、僕は彼の変わりじゃないかもしれない
なんて一瞬、思った。
それも結局、数年後に打ち砕かれるのだが…


それでも、その時
心から笑える…
…自分がいた。



「よろしく…きょ、恭弥、君…」




そう言った僕の頭を撫でて、よろしく、と彼は言った。







(そう言った彼の顔は)

(漫画では見た事のない、笑顔だった)

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