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[前]雲色の願い




「委員長」



そう、声をかけられた。

窓から視線を外して、彼を見る。
リーゼントに黒の学ラン、腕にば風紀委員゙の腕章。

彼の名は
草壁 哲矢。
風紀委員会、副委員長。

つまり、僕の次に偉い奴。


「何」



僕は、雲雀 恭樺。
風紀委員会、委員長。
一番偉いってわけ。


「今日の遅刻者ですが……………」

「…なんで黙るの、報告しに来たんでしょ?」

「ですが…その…」


チャキッ


早く言いなよ、と
仕込みトンファーを構えれば
草壁は口を開いた。


「それが…「グッモーニン!!!恭ちゃぁぁん!!!」」

「…青葉」

「違う!那穂って呼んでって言ったじゃん!」


朝からハイテンションなこの娘は
青葉 那穂。
風紀委員会、書記(てか情報屋)。


「まさか…」

「はい。そのまさかです」



遅刻者、青葉 那穂。


「青葉、来て」

「きょーちゃん、なになに?」



バシンッ


「あいたぁぁぁ!!!」

「手加減したよ」

「…委員長…」


今の音は、ハリセンで青葉の頭を叩いた音(一応女の子だから手加減したよ)。
青葉は頭を押さえて、うにゃわ〜、と変な声を出していた。







(自業自得、でしょ?)

(風紀委員のくせに、たるんでるよ)

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