[前]雲色の願い
2
「消せ」
そう言って、ヒュッとタバコの先端を取ってやった。
獄寺隼人は驚いて後ろに下がった。
良い選択だね…
たぶん僕の武器は見えていなかったんだろう。
彼から貰った
僕の、仕込みトンファー…
「僕は弱くて群れる草食動物が嫌いだ。視界に入ると
咬み殺したくなる」
二人共、僕を見たまま固まった。
その二人の隙間をするっと抜けて、入ってきた彼。
…沢田綱吉…
「まてツナ!!」
「1匹」
え?と間抜けな声を出した沢田綱吉をトンファーで殴った。
勿論、最小限の力であまり痛みを感じない程度。
それに気づかない獄寺隼人はバッと僕に向かってきた。
フッと彼の攻撃を避け、沢田綱吉は寝てるだけ。ほぼ無傷だよ、と言えば驚いた顔をしてこちらを見た。
「おやすみ…」
「なっ…」
「2匹」
(獄寺隼人への攻撃は)
(弱い力で気絶するようにした)
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