[前]雲色の願い
出会い
遂に来た。
彼が。
僕は応接室のソファで横になっていた。
そして、何やら外が騒がしくなってきた。
「来た、か…」
スッとソファから起き上がり
ソファの背もたれに寄りかかった。
その時、ガチャ…と扉が開いた。
───さぁ、始まりだ。
「へ〜〜〜こんないい部屋があるとはね──
!」
「君 誰?」
まず最初に足を踏み入れたのは
山本武。
1-A、野球部レギュラー。期待の新人ってとこだね。
山本武は僕を見て固まった。
…彼は僕の事を知っているみたいだね。話が早くて助かるよ。
「なんだあいつ?」
「獄寺、待て…」
「風紀委員長の前ではタバコ消してくれる?
ま、どちらにせよ
ただでは帰さないけど」
「!!
んだとてめ──」
次に、バッと足を踏み入れたのは
獄寺隼人。
1-A、転校生。不良で風紀委員会も手をやいている問題児。
…タバコを吸いながら…
応接室に入るなんて…
(覚悟は出来てる?)
(勿論、グチャグチャに咬み殺される覚悟)
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