[前]夜空舞う、銀の蝶
6
「これで病気は相殺されたはずだぜ」
「!!
文字が消えていく…」
ツナの言葉通り
ツナの体からドクロと文字が消えていった。
「ありがとうDr.シャマル!!」
「せーぜー人生をエンジョイするんだな」
ツナは、何故シャマルが急に治療してくれる気になったのか、と問い掛けると
シャマルは、ツナの背中の秘密を読んだらツナが不憫に思えてきてな…、と言った。
「え?」
「おまえ
幼馴染みの嬢ちゃん以外と初めて話したのが京子ちゃんで、しかも女子と会話した事がなかったんだってな
悲惨すぎる」
「ほっといてください!!」
「あはは、はは…」
ツナ
ダメっぷりで
危機を脱出。
*
「嬢ちゃん、名前はなんて言うんだ?」
「夜空…蝶…」
「…蝶?…そう、か…」
シャマルの私を見る目が、変わった。
シャマルはゆっくりと手を伸ばし、私の頭を撫でた。
「大きくなったな…蝶…
華蝶…
…彼女は、死んだのか」
その言葉を聞き、頷いた。
「…お前の母さんは、良い女だったよ」
(知ってます)
(おお、言うじゃねぇか)
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