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[前]夜空舞う、銀の蝶
3



「おおおっ」

「10代目のすごさをわかってんじゃねーかボクシング野郎!」


横で喜ぶ友人達。
ツナは、なんで!と慌てていた。


「賛成の者は手をあげてくれ!

過半数の挙手で決定とする!!


…勿論、手をあげる奴などいる筈もなく。
ほぼ全員は反対派だった。その意見にツナはホッとした。

…が。
そんなんで先輩が諦めるわけがない。

先輩が、手をあげんか!!!と皆に言えば
隼人君まで参戦し、反対派を無理矢理賛成派にした。


…これはいかん。


「ねぇツナ」

「何?」

「ツナは、やりたい?」


そう問えば、やりたくない、と答えた。

なら、少しだけ
覆してみせましょう。


「この勢いなら、いずれ過半数だろう

センパーイ、異義有りー」…なんだ、夜空」


私の発言に先輩は表情を濁らせた。
隼人君は何故?と目を丸くしてこっちを見ていたが、次第にいつものような目つきになってきていた。







(…隼人君。ボス命の君が)

(ボスを困らせて
どーすんの)

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