[前]夜空舞う、銀の蝶
4
「後でわかったんですが、アネキは作る料理がすべてポイズンクッキングになる才能の持ち主だったんです」
「どーなってんのソレ!!!」
でも、悲劇は終わっていなかった。
(これはほんの序章でしか、なかったんだよね…)
そのイカレた演奏が
高く評価されてしまったのです。
「前衛的だ!」
「すばらしい!」
気をよくした父は発表会を増やし
「ビアンキ…またクッキーたのむよ」
「はい」
「その恐怖が体にしみついて、今ではアネキを見るだけで腹痛が…」
…生命の危機の中ひいたピアノが高く評価されてしまい、そのせいで発表会の度にポイズンクッキングを食べさせられれば
そりゃそうもなっちゃうでしょ…
(…ビアンキさん、気づいてあげなよ…)
ツナがビアンキさんの事を、強烈なお姉さんだね、と言えば
「ええ
大嫌いです」
と返ってきた。
(ありゃりゃ…)
(嫌われてんなぁ…)
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