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[前]夜空舞う、銀の蝶
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゙凪、ごめんね゙


最初。私はなんで悠嘉が謝ってるのか、わからなかった。


でもその表情は、お父さんと似ていた。


────…悠嘉も、私を置いて行っちゃうの?



いやいや、と首を横に振る。
悠嘉を困らせたくない。
でも、やっと出来た友達を、失いたくない。


悠嘉はゆっくりと私の頭を撫でてくれる。



ポロポロと頬を涙が伝い落ちた。


悠嘉は上体を起こし、私を抱き締めた。
その服を掴み、行かないで、と懇願する。

その手をしっかりと握る、温かい手。
蝶は凪の耳元で囁いた。




「大丈夫。凪は、一人じゃないよ」





「…へ」


まるで、見透かされたようだった。


「今は一人かもしれない。でも、きっと貴女の前には貴女を必要としてくれる大切な人達が現れる。だから…」


安心して。

悲しまないで。



少女は小さく頷いた。

「その為に、痛いのも耐えられる?
その為に、怖いのも耐えられる?
その為に」




強く、なれる?







(少女は)

(力強く頷いた)

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あきゅろす。
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