[携帯モード] [URL送信]

[前]夜空舞う、銀の蝶
3



「…悠嘉!!」


蝶の名前を叫び、ぱっと表情を明るくさせる凪。

凪はぎゅっと蝶の腰に手を回す。
飛び付かれた反動で、後ろに倒れる蝶。


でも下は花で生め尽くされて、痛くはない。

凪に今日は何日かを頭を撫でながら問う。
28。凪は気持ち良さそうに目を閉じながら言った。


そっか、と小さく呟けば、
顔を上げる凪。


「悠嘉…?」

「なんでもないよ?」

「……なんでもないよ、って…なんで?何も言ってないのに…」

「!」


しまった、ハメられた!!



…凪はそう感じてないみたいだけど。

でも一度気付かせちゃえば、



「何かあったの?」



あーあ…私のバカ。



そっと
凪の小さな手を握る。


その温もりを感じて、

ゆっくりと離した。



小さく私の名前を呟く凪。


私は気付いた。

自分の足を、良くみる。

足はもう薄くなっていた。


後少しのタイムリミットを語るように。







(凪)

(ごめんね?)

[*前へ][次へ#]

3/9ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!