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[前]夜空舞う、銀の蝶
2



少女は少しずつ、風化していく。


そして、私に流れ込んだ。




「ごめん、ごめんね…私」


流れ込んでくるのは、苦しくて悲しい気持ち。


私が、彼女[ワタシ]を捨てたから。


私が、彼女を拒絶したから。



彼女は一人でずっと

ここにいたんだ。




少女の唇が少し動く。





「いっしょに、いていい?」




「うん…うん…!」



゙…ありがとう…゙


そっと、彼女が私の右目に触れた。


その時、スッと何かが右目に入った気がした。



゙力に、なる。私が、貴女[ワタシ]の゙



貴女と一緒にいる為の、対価。







────そっと右目に触れる。


少し、熱い気がした。








ゆっくりと、光が広がってくる。


私は彼女の為にここに呼ばれたとしたら、




もう、もう一人の迷子の娘とは、







(お別れ)

(かもね)

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