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[前]夜空舞う、銀の蝶
3



「コラ!
山本 はなせ!!やつらがそこに!!」

「だ──め──だっ
何しだすかわかんねーからな」



隼人君は頭をフル回転させて、敵の撃退の仕方を考えた。

そして、思い付く。


武君とキャッチボールをするという事。


隼人君は敵に当たる様に的確に指示した。


「隼人君!もう一人は!?」

「!そこだ!!
いけっ!!」

「りょーかい!!!」



バシンッ!!!

うげ!!!と間抜けな声を出して、落ちてきたもう一人。


よし、終わり…と思った束の間。


「───動くな」

「え、」


…耳元から聞こえる声。
隼人君の慌てた様子が良くわかった。


私のミスだ。隼人君は一度も敵が

゙2゙人だなんて言っていない。

敵は、

゙3゙人だった。


たぶん、今私は首にツナと同じ毒がこちらを向いているだろう。


私が倒すより先に注射が撃たれるほうが絶対先だから、下手に動けない。







(ちっ)

(どーしようかな)

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