[前]夜空舞う、銀の蝶
7
消えないで………!!!
「ツナ…?」
気付けば手が出ていて、腕の中には、彼女がいて…
……!!
「ごっごめん!!!」
パッと離れる。
蝶は少し顔を赤に染めていた。
少し気まずくて、ベンチに座る。
蝶は隣に腰掛けて、未だに夜空を見上げていた。
「蝶、なんで空を見てるの?」
「……゙あ゙るの」
「…゙あ゙る?」
「…何か、大切な………」
その先を言おうとした途端、蝶は俺の肩に頭を乗せた。
「っちょ!蝶!?」
蝶に声をかけても返答無し。
ゆっくりと覗き込めば、寝息を立ててぐっすり眠る彼女の姿があった。
「寝ちゃったよ…」
帰るのにどーするんだ、と蝶を見る。
その時、
「!!!」
ビクッ、肩を揺れる。
違和感を感じた手は、蝶の手と絡んでいた。
蝶の体温が、俺を犯していく。
蝶の柔らかい髪が首に当たる。
(思考能力)
(低下…)
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