[携帯モード] [URL送信]

[前]夜空舞う、銀の蝶
6



「ツナ、すっごい綺麗だよ!!」



そう言う蝶を見る。

蝶の横顔は夕日の明かりに照らされて……



「…綺麗だ」



…ドクン



「!!」


早くなる音を静める為胸を押さえ付ける。


何か言った?と振り向く蝶に、なんでもないよ、と笑顔で返す。




────そう言えば、蝶は夕焼けから夜空に変わる瞬間が好きって言ってたな。


なんでも、あの色が変わる瞬間が凄く綺麗なんだとか。



でも、もう一つ理由があると言っていたっけ…?


……なんだったかな……?








「わー!!雪だぁ」

「ホワイトクリスマス、だね」

「うん!」



遊園地を出て、イルミネーションが見える丘にいる。

白いベンチが幾つかあるから休めるんだ。



蝶は夜空に向かって手を伸ばしていた。雪が降り注ぐ中。



「…蝶?」



蝶は、何も答えない。



「…アゲハっ!!!」


行かないで!!!







(あれ…?)

(どうして、俺…)

[*前へ][次へ#]

6/8ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!