[前]夜空舞う、銀の蝶
4
ランボは登場したかと思うと、九九ができると言い出し
バリバリ間違っていた。
それでクラスは爆笑。
だが、それで終わるランボではなかった。
突然倒れたかと思うと、キュキュ──ッと黒板の文字を消してしまった。
京子はくすっと笑ったが(どこで笑えたんだろう…)
クラスは静まり返った。
ガタッ
その時、蝶が立ち上がり
ランボを抱き上げた。
「先生、すみません。私の親戚の子です」
迷惑かけてすみませんでした
と頭を下げる蝶。
先生はオロオロした。
女風紀委員長を怒ればもう一人の風紀委員長が付いてくるからだ(勿論蝶も怖いが)。
先生は、兎に角席に着きなさい、と震えながら言った。
「ランボ、イーピン。行くよ」
「はーい!!」
「△*○▲!!」
二人を抱き抱えて席に戻る。
そして気付いた。
(最初は確かにいなかった…
じゃあ……)
「…誰が、連れてきた?」
「私よ。隼人の授業参観についていきたいっていうから」
「ビアンキ/さん!!!」
(うがっ ふげ───っ!!)
(隼人君!!)
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