[携帯モード] [URL送信]

[前]夜空舞う、銀の蝶
5



「九代目!これはっ…」

「この娘の力は、強過ぎる」

「?」


九代目の言葉の意味が良く分からず、首を傾げる家光。
…小さな少女にそんな力があるとは考えられないのだ。
確かに、蝶には他の子と違うオーラがある、だが…やはり子供だ。そんな事、あるわけがない。


「家光」

「はっ、はい!なんでしょう?」


いきなり九代目に名前を呼ばれてびっくりした家光。

九代目は深刻な顔をしていた。
いつもの優しい笑みは…消えている。


「この娘の母が、死んだ事は…

知ってるね?」


「はい」


蝶の母が奈々の友人で、その娘が蝶だ。
蝶の母が死んで、子供一人は危ないから、と家に呼んだのだ。…知っていて当然だ。


…家光は本当の娘が出来たようで、嬉しかったのだ。





「蝶の母が死んだ日、夜蝶組の組員から連絡を受け、夜蝶組に暗殺部隊ヴァリアーを向かわせた」

「はい」


「ヴァリアーが夜蝶組に到着した時、血の海に一人、立っていたのが…





…蝶なんだよ


「!?」







(小さな少女に)

(何が、あったんだ)

[*前へ][次へ#]

15/19ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!