[前]夜空舞う、銀の蝶 5 泣く事を止めたのは 3歳の時。 強くなりたいから… 守りたいものが、あったから… 泣いたら、弱い証拠だ… そう思って、泣くのを…止めたんだ。 「ココロが…泣いてる…?」 「えーと…うん!」 ─(…ココロに溜め込んでたの…) …あぁ、 どうしてだろう… 君の笑顔を見たら、 我慢してたものが 溢れ出してくるよ… ポロ…ポロ… 「わっ…なっ、泣かないで…!」 「…ぁ…」 溢れてくる、想い。 ──お母さんが、大好きだった。 私が描いたから、こんな事になってしまった。 何度謝っても赦される事のない、罪。 大罪を犯した者に、幸せなんて… 「あっても、良いんだよ」 (…君は、私が一番欲しかった言葉を… 言ってしまうんだ…) 「ぅ…っ… …うわあぁぁぁあん!!」 溜めていたものが、溢れ出してきて… 辛くて、悲しくて、 誰かに…温めてほしかった… (本当に嫌なのは) (コドク) [*前へ][次へ#] [戻る] |