小説2 ちゅ〜しよう! ぼんやり眺めているだけのテレビ番組に飽きて、隣りの隼人を見る。 (面白いのかね〜) 画面を見つめていた横顔が、視線に気付いてこちらを向く。 「ちゅ〜するか?」 「しねーよ!」 (あぁ……そうですか) 出掛けついでに、隼人が最近気に入っているシュークリーム―――シュー生地が上下にわかれていて、下のシュー生地に生クリームと、バニラビーンズ入りカスタードクリームが山盛り。その上に、シュー生地が乗せられている―――を買って帰る。 「ほれ」 「おー。サンキュー」 ケーキボックスを開いて、ご機嫌になる。 「お礼にちゅ〜して良いぞ!」 「………」 完全無視で、シュークリームに齧り付く。 「お〜、おかえり」 ボンゴレ坊主共と遊びに出掛けていた隼人が、帰ってきた。 「ただいま」 コートを脱いで、ソファーに放り投げている。 (皺になるぞ) 「『おかえり』のちゅ〜をしてやろう!」 「……出掛ける時したからいい」 「してね〜よ!さっさと出掛けちまって、してね〜ぞ!」 「……寝る時でいいよ」 「お前、先にさっさとぐーすか寝ちまうじゃね〜か!」 「シャマル」 「何だ?ちゅ〜するか?」 「ウザイ」 終わり 《後書き》 うざいシャマル先生ヾ(^_^; [*前へ][次へ#] |