Page.5 ドサっ 手塚の降ろされた先は、人気の無い部室裏。 「ここなら誰もいねぇし、部員達にも影響は無いだろ」 「オレは練習中だ。悪いが失礼する」 そう言ってコートに戻ろうとすると、跡部に壁際に押し付けられた。 「何の真似だ?悪ふざけもほどほどにしておけ」 「ふざけてなんざねぇよ。ほら・・・」 「・・・っ!」 跡部は強引に手塚に口付けた。 手塚は驚いて目を見開き、瞬時に跡部を押しのけた。 「な、何をする・・・//」 「その顔なかなか可愛いぜ、手塚」 柄にも無く照れる手塚の顔を、跡部は面白そうにじっくりと見た。 「可愛い?オレが可愛い訳無いだろ」 “可愛い”という言葉は初めて言われ、凄く違和感を感じた。 「オレにとっては、お前が一番可愛いんだぜ?」 「・・・どうやらお前は可愛いの基準がおかしい様だな。大丈夫か?」 オレが一番可愛いと思うなんて、精神異常だ・・・ 手塚は少し跡部の脳内が心配になった。 [←Back][Next→] [戻る] |