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ニコッと無垢な笑顔を見た瞬間、心の中で何かが切れる音がした。



『…』

「え?ぁ、跡部クン?」


ギュッと千石の手首を強く握り、いつもならしないような切羽詰まったズカズカとした早足で歩き出す。



「ねぇ、どうしたのさ?…わッ」


ひと気の無い裏通りの隙間壁に千石を押し付けた。

そして、強引に深く口付ける。


『…』

「ん、んぅ…!」


初めは多少抵抗されたが、舌を絡めていくうちに千石の腕はオレの背中に回される。


ゆっくりと唇を離すと、互いの唾液が混じって口の端からダラっと垂れた。



「こんなとこでシて…もし人が来たらどうすんの?」

『関係ねぇよ。見せ付けてやるだけだ』


「まったく…こっちの身にもなってよね」

『お前の都合なんて知るか。オレがシたい時にするんだ』


「うわ!出たよ俺様至上主義!!」


『フン。いいから大人しくしとけ…』

「はいはい…。今日は学校サボりだな…」

仕方無さそうに身体を預けてくる。


『学校より俺様の方が大事だろ』



ニヤッと不敵な笑みを浮かべ、コイツを激しく深く抱いた…



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