Page.12 「ってぇな!いきなり何しやがる!」 イスから落とされた跡部は、恨めしそうな目でこちらを見てきた。 『痴漢!!大量発生!!』 「アーン?何ワケの分かんねぇ事言ってんだ?」 『痴漢してきて、増えて・・・』 おぞましい記憶が脳裏によみがえってくる。 「痴漢って・・・この俺様がそんな事する訳ねぇだろ」 『だ、だって・・・・』 「ったく、いきなり入ってきたあげく、人を痴漢扱いか。張り紙無視しやがって」 『張り紙・・・?』 きょとんとしていると、跡部が入り口を指差した。 そこには、「跡部様本日貸切」とでかでかと書かれている。 『貸切・・・?』 「あぁ。まさか誰か入ってくるとは思わなかったぜ。しかもすぐに寝やがって。オレに抱きついてな」 [←Back][Next→] [戻る] |