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小説
2

俺の好きなやつは、名前を相良 大悟〈さがら だいご〉という

183cmという屈強な身体(着痩せしてて分かりづらいが筋肉が凄いんだ)
短くしっかりとした艶やかな黒髪(きっと剛毛なんだろう、触ってみたい)
キリリとした全てを射抜くような鋭い瞳(気を許した奴にはその瞳が柔らかくなるんだ)
駄目なことはしっかりと叱り、途中で放り投げることをせず最後まで面倒を見るような真面目な奴だ

1年生の時、廊下を歩いていたら上級生に絡まれたことがある
まぁその当時は今よりも身長が低く、地毛の金髪を調子に乗っているとかなんとか理由をつけて喧嘩を吹っかけられた

俺はこんな派手な容姿をしているが、喧嘩はからっきしで、大企業である城ヶ崎財閥の跡継ぎとして育てられた俺は危険な事からは無縁だったんだ

最初はリンチされる雰囲気だったのが、仮にも美少年だった俺は、まあその、なんというか、ヤッてしまおうぜ的な雰囲気が流れ出したのだ

流石に焦った俺はそりぁもう抵抗しまくったさ
でも体格差のあるやつに勝てる訳がなく、諦めかけたその時
ヒーローの如く俺を助け出したのが相良だったんだ

ありきたりな話
だけど俺はその出来事以来、相良が物凄くかっこよく見えて、そいつに惚れてしまったわけだ

きっとこの事をあいつは覚えていないと思う
俺はこの1年で成長期を迎え、美少年から美青年という容姿になったからだ

会話も全くしていなかったし、逆に覚えていたら驚きだ

そんな"真面目ないい奴"が何故俺の事を嫌っているのかというと、奴が風紀委員長だからだ

この学園では昔から生徒会と風紀委員は犬猿の仲であり、それがなくなることは無いのだろう‥‥悲しい事に

生徒会が何かを言えば風紀が反対し、風紀が何か案を出せば生徒会はそれを一蹴する

そんなこと?と思うかもしれないが、なかなかこの風習が無くなることはないだろう

周りもそれが当たり前というふうに動くので、仲がいい所を見せてしまうと混乱が起こるかもしれない

そのせいで風紀‥‥相良に迷惑がかかるのは俺のプライドが許さないんだ

だからこうして何も進展が無いまま1年が経ってしまったのである(泣)




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あきゅろす。
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