長編小説
2-7.丸めたタオルに
初めて力哉が、基樹の家へと遊びに来た。
どうもてなしていいかわからず、基樹は変に緊張を強いられた。
しかし力哉は基樹に裸になるように命令して、そのまま放置する。
そして、基樹が用意したジュースをゆっくり飲みながら、基樹の方など一切見ることなく、持参したファッション誌など広げている。
基樹は、自分1人が裸体で、性器を晒していることへの羞恥に、じょじょに勃起してしまうのを止められなかった。
あまりの恥ずかしさに、頬が赤く染まる。
それで気づいたらしい力哉が、そんな基樹を笑いながらコーヒーを勧めて来た。
仕方なく、缶コーヒーに口をつけると、案の定、しばらくして尿意を催した。
「り、力哉…」
もじもじと膝を擦り合わせながら、恥ずかしそうに基樹が声をかけると、力哉はニヤリと笑う。
その笑みを見て、基樹の性器がピクリと反応した。
マゾっ気はないはずだが、なぜか力哉のたくらみ顔を見ると、条件反射で反応してしまう。
そんな基樹の反応を当たり前のように受け止めて、力哉はカバンの中を漁っていた。
そして、ふいに基樹に向かって放り投げてきたのは、スポーツタオルだった。
「これに吸い込ませて」
「む、ムリだよ。こんな小さなタオルじゃ、吸収しきれない」
以前、一度経験しているので基樹にはわかる。
あの時はバスタオルを使用していたが、それでも心許なかった。
それがこんなスポーツタオル1枚では、確実に小便を吸収しきれない。
しかし、力哉は頑として基樹の言い分を聞いてくれずに、その内尿意が増してしまった。
スポーツタオルごと股間をギュッと押さえるが、限界は近い。
もう一度懇願するように力哉を見たが、ニヤリとした笑みを浮かべてじっと基樹を見ているだけ。
どうにでもなれ、と思った基樹は、力哉の視線から逃れるようにギュッと目を閉じて、スポーツタオルを股間に押し当てた。
ジュッ、
尿道が焼けるように熱くなり、スポーツタオルがじっとりと濡れた。
シュウゥッ、ジュッ、ジョロロッ、
シャアァァァァ――ッ
数回に分けて吐き出された小便が、あっという間にタオルを濡らしてしまう。
けれど、一度出始めたモノがそれで止まるはずもなく。
勢いを増した小便は、タオルをビショビショに濡らしても止まらず、タオルを伝ってポタポタと床に滴り落ちた。
ピチャピチャと床を叩く水音が聞こえて、ますます基樹は顔を赤く染めた。
放尿を終えて、おそるおそる目を開き、自分の足元を見つめる。
すると、びしょ濡れになったタオルから、まだ小便は滴り落ちていて、足元には決して小さくない水たまりが広がっていた。
明らかに、お漏らし跡だ。
恥ずかしさに顔を赤らめた基樹だったが、両手で押さえたビショビショのタオルの下、性器はピクピクと震えている。
「あーあ。ビショビショだね。いい年して、こんなにいっぱいおしっこして、みっともないね」
蔑むような力哉の声音に、基樹は弾かれるように彼の方へと目を向けた。
すると、じっとこちらを見ながら、携帯カメラを起動させている。
基樹は堪えきれず、びしょ濡れのタオル越しに性器を扱いた。
小便に濡れたタオルは思いの外気持ちよくて、基樹は夢中になってしまう。
「ん…ッ。はぁ…、あぁ…ッ!」
力哉にじっと見られていることも忘れ、おのれの快楽に没頭した基樹は、小便に濡れたタオルへと、思い切り精液を吐き出した。
はあはあ、と荒い息をつきながら、妙に冴え冴えとした頭で、ようやく力哉の存在を思い出し、真っ青になる。
おそるおそる力哉へと視線を向けると。
彼は、相変わらず携帯を構えて、基樹を見つめていた。
「小便まみれのタオルでオナニーして、そんなに気持ちよかった?随分とヘンタイになったね」
力哉の嘲笑にかっと頬が赤くなる。
そのくせ基樹の性器は、再びむくむくと勃起し始めていた。
「何?ヘンタイって言われて興奮したの?ホントにヘンタイになっちゃった?」
くすくすと笑いながら、力哉が近づいて来る。
基樹は勃起してしまった性器をどうにかしたかったが、どうしようもできない。
必死で股間を押さえる基樹の手の上から、力哉が力任せに股間を握って来た。
「ひ、あァァ…ッ!」
ビクッと身体を震わせた基樹は、本日2度目の吐精を果たしてしまった。
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