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長編小説
2-3.ペットボトルに
ドライブに行きたいと言われ、基樹は両親が所有する国産車を借りて、力哉の最寄り駅まで迎えに行った。

高校生の男の子らしく、力哉は車に興味津々で、普段からは考えられないくらいはしゃいでいる。

「アンタ、車の運転できるんだな!やっぱ免許取りてぇ〜」

いつもなら、力哉の言動にはビクビクしてしまう基樹だが、今の力哉はどこか可愛らしい。
まあ、さすがに本人にはそんなことを言えないので、バレないように微笑む程度だが。

お互い、特に目的地はなかったので、高速道路に乗って車を走らせる。
そうしている内に興奮は落ち着いたようで、力哉はいつもの調子を取り戻し始めた。

「海沿いに行こうぜ」

この寒いのに海が見たいのか、力哉がそんなことを言って来たので、一旦高速を下りて、海の方へと車を走らせた。
さすがに海へと近づくにつれて人気はなくなり、海沿いの道は、車も人も、ほとんど見当たらない。

そんなところをしばらく走っていると、基樹はふいに尿意を覚えた。
ずっと目の端に見えている海を見ている内に催したのだ。
もしかして、それが狙いだったのかと勘繰りたくなる。

まだ全然我慢できる範囲だったので、基樹は黙って車を走らせていたが、いつの間にか様子を窺っていたらしい力哉が、ニヤニヤとした笑みを浮かべていた。

「アンタ、小便してぇんだろ?わかりやすいなぁ」

どうしてわかったのか、力哉はそんなことを言い、鼻歌混じりに窓を開けた。
冷たい潮風が入って来て、更に尿意を刺激される。

「ちょ、ちょっと待って。窓は閉めてくれ」

ブルリと身震いして言った基樹の言葉に従って、力哉は素直に窓を閉めてくれた。
が、それでも尿意はじょじょに逼迫して来て、車の運転もままならない。

いくら人気がないからといっても、事故を起こしかねなかったので、基樹は路肩へと車を寄せた。

「はい。今日のアンタのトイレはコレな」

用意していたらしい空っぽのペットボトルを鞄から取り出して、力哉が放り投げて来る。
それを受け取り、基樹はためらいながらペットボトルと、自分の股間を交互に見た。

以前、会社でこっそりペットボトルにお漏らししたことを思い出し、薄っすらと赤面してしまう。
それに反応したのか、基樹の性器がぴくりと震えた。

「ははっ。やっぱいい顔すんなぁ、アンタ。恥ずかしそうなのに、すげーいやらしい顔」

どんな顔なのかよくわからないが、力哉は楽しそうだ。

基樹はしばらくためらっていたが、いつまでも尿意を堪える事はできずに、ゆっくりとジッパーを下ろした。

すると、今まで人気がなかったと言うのに、学生の集団がぞろぞろとやって来るのが見える。
基樹ははっとして、性器を取り出すのを止め、困ったように力哉を見た。

が、力哉は手を伸ばして来て、股間を押さえる基樹の手を振り払い、性器をぽろりと出してしまう。
慌てた基樹が足を閉じようとすると、ぐっとペットボトルを股間に押しつけて来た。

「さっさとやれって。どうせ見えねーよ」

低く言われて、基樹は渋々片手でペットボトルを持って、性器の先端へとあてがった。
ショロッ、と漏れ出した黄ばんだ液体は、すぐに勢いを増して、ジョボジョボとペットボトルの底を叩き始める。

そんな様子を、いつものように力哉が携帯で撮っていた。
その間にも、学生たちはこちらへとどんどん近づいて来ている。

基樹は緊張感が高まると同時に、性器がムクムクと勃起するのを感じた。
見られたくないと思いながらも、見られた時の事を考えると興奮してしまう。
そんな矛盾した思いを抱きながら、基樹は止まる事のない排泄をペットボトルに続けた。

ちょうど学生たちが車の横を通り過ぎる頃には、すでに基樹の排泄は終わっていた。
学生たちは見向きもせずに通り過ぎ、ほっとするやら残念やらで、基樹は情けない表情で力哉を見てしまった。

楽しそうに笑って、力哉がすっかり勃起した基樹の性器を指差す。

「ついでにソレ、抜いたら?」

このままではとてもではないが運転できそうになく、基樹はおずおずと性器に指を絡ませた。
あっという間に昇りつめた基樹は、小便がたっぷり入ったペットボトルの中に、精液までもお漏らしする。

そのペットボトルは、力哉の手によって取り上げられた。
どうするつもりか、しっかりフタをして鞄にしまっている。

その後、力哉を家まで送り届けて帰宅した基樹は、自室に向かう途中でメールを受信した。
慌てて部屋に駆け込んでみると、当然ながらムービーが添付されている。

いやらしい顔でペットボトルに排尿する自分自身を見て、興奮した基樹はベッドに座って性器に指を絡めた。

『おもらしとオナニー、どっちが好きなんだよ?』

メールの文章は、力哉のからかうような、小馬鹿にしたような声音で脳内再生され、基樹の耳元で囁かれる。
その声に促されるように、基樹は低く呻いて、てのひらの中に精液を吐き出した。




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あきゅろす。
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