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短編小説
リク:介抱の末…?(大スカ)
公衆トイレ/大便排泄/下痢/介抱

学校帰り、急な腹痛に襲われた児玉(コダマ)は、目についた公衆トイレに駆け込んだ。

古びているものの汚くはなく、洋式トイレの便座に腰を下ろし、うーん、と声に出して息む。

児玉は排便のとき、いつも無意識に声を出していて、それが恥ずかしいのに自分で止められない。

「んーッ!は、あぁ…」

ブリブリブリブリッ、ブボボッ、ブリュリュリュリューッ

けたたましい音を立てて、肛門をめいいっぱい押し広げながら、軟らかい大便が飛び出した。

ボチャボチャと水音が立って、ますます恥ずかしい。

誰か入って来たらどうしよう、と不安は募るのに、排泄は止まらない。

そこに、コツコツという足音が聞こえて来て、児玉はビクッと身体を震わせた。

「ん、あぁ…ッ」

ブビーッ、ブリブリブリッ、

慌てて口を押さえようとしたが、それより早く喘ぎ声が漏れてしまい、しかも、盛大な排泄音まで立ててしまった。
児玉は顔を真っ赤にして息を潜める。

コンコン。
ドアがノックされ、真っ赤に染まった顔が、今度はみるみる青ざめてしまった。

「大丈夫ですか?」

落ち着いた、大人の人の声音がして、児玉は戸惑いながらもはい、と返事をした。

「具合が悪いの?ひとりで大丈夫?」

どうやらとても親切な人らしく、心配そうに声をかけて来てくれる。

ブリュルルルッ、ブビビッ、ブボボボボッ、
ブチブチブチッ

「は…いぃ…ッ。だい、じょうぶ、です…ぅ」

排泄の合間に答えようとするが、息み声と混じって、妙な声になってしまった。
しかも、排泄は止まってくれずに、ブリブリとけたたましい音を奏で続けている。

「下してるのかな?辛いよね」

ドアの向こうから優しい声音がしているが、応えることができない。

「ん…っ。はぁ…ッ。あ…」

ブチュブチュブチュ、ブビビッ、

長く続いた排泄もようやく終わり、児玉は安堵のため息をついて、カラカラとトイレットペーパーを取り出した。
何度も尻を拭い、水で流してドアを開くと、背の高い、カッコいいサラリーマンが目の前に立っていた。
どうやらずっとドアの前にいたらしい。

「あれ?ずいぶんかわいい子だね。高校生くらい?」
「あ、はい」
「もう大丈夫?」
「は、い…っ」

そっと肩に手を添えて、小柄な児玉に視線を合わせるように屈み込んで話しかけて来てくれる。
そんな男性に、頬を染めながら答えていた児玉だったが、再び腹がギュルル、と音を立てた。

しかも、それは男性にも聞こえていたようだ。

「どうやらまだ治まっていないようだね」

にこりと微笑んだ男性に促され、児玉は個室へと引き返した。
あれ?と思ったのは、ドアが閉まった後だ。
ちゃっかり男性も一緒に入っていて、けれど、優しく促されて、いつに間にか便座に腰を下ろしていた。

痛む腹を優しく撫でられながら、ブリブリと排泄するのは恥ずかしかったが、男性は特に気にした様子もなく、大丈夫だよ、と囁いてくれる。

「辛いだろうけど、お腹の中にあるものを全部出しちゃえば治まるから。それまで我慢だよ。あんまり薬に頼っても駄目だしね」

慰めるように肩を叩かれ、また、腹を撫でられる。
それから、排泄がおさまった後も、しばらくそのまま座っているように言われた。

「また催すかもしれないから、しばらく様子をみるといいよ。何度もトイレを出入りするのはしんどいだろ?」

男性の言うとおり、しばらくするとまた催し、結局トイレの中に30分くらいいただろうか。
その間ずっとそばについていてくれた男性は、斯波(シバ)さんというらしい。
26歳の会社員で、今は営業の外回り中だそうだ。

排泄の合間の会話で、互いのことを知り、最終的にはアドレスまで交換した。
ここで会ったのも何かの縁だ、ということで、今度食事に行く約束もする。

大人の男性と知り合う機会なんてあまりなく、しかもすごく優しくてカッコいい人だったので、児玉は少し浮かれていた。
公衆トイレの前で別れた後、児玉の足取りは弾んでいて、家までの道のりはあっという間だった。



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あきゅろす。
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