短編小説 リク:ひとりでできるもん(小スカ) 小便排泄/オムツおもらし/イケメン 大学を卒業後、正社員での就職はできずに、派遣で色んな会社へと出向している。 ここ最近は、大企業と呼んでも差し支えのない、とある食品メーカーで働いていた。 とはいえ、主な仕事はパソコンでの入力作業。 単調な仕事がほとんどで、朝から晩までパソコンの前に座りっぱなし。 その代わり、昼休みはその会社で作っている食品が格安で食べられるし、トイレ休憩は自由に行ける。 何でも、パソコン作業ばかりのため、目を休める目的として、こまめに休憩を入れるという就業規則があるそうだ。 俺にとって、トイレが自由に行けるというのは、何より大事だった。 というのも、俺はお漏らし体質で、かなりトイレが近かった。 しかも、切羽詰ってからようやく尿意を感じるため、トイレまで間に合わないことが多い。 そのこともあって、常にオムツを穿いている。 いい年をしてみっともないと思うが、だからといって、下着を穿いていて、トイレに間に合わずお漏らししてしまうよりはよっぽどマシだ。 とりあえず、人前でズボンを脱がなければ、オムツを穿いていることはバレないのだから。 ただ、俺にとってひとつ残念な事は、女性社員が多く、やたらと構われることだ。 俺はイケメンの部類に入る顔立ちをしており、割と身長もあるし、人当たりも悪くない。 そのせいで、学生時代からずっと女性に騒がれていて、社会人になってもそれは変わらないようだ。 仕事をしながらも、ふと、トイレに行きたいと感じた俺は仕事を中断し、席を立った。 そのとたん、隣の席に座っていた女性が、どこに行くの?私も休憩に出ようかな、などと声をかけて来る。 一緒にトイレまで行けるはずもなく、俺は苦笑いをしながら彼女を席に押し止め、急ぎ足で事務所を出た。 その瞬間、俺の性器はあっけなく小便を吐き出し始める。 ジャアアァァァ――ッ 勢いよく小便が出ているが、廊下を歩いている人に気取られないよう、俺はすまし顔で歩いた。 小便がオムツの中に広がっていく感触は、慣れているとはいえ、あまり気持ちのいいものではない。 しかし、そのまますぐにトイレへは向かわず、俺はまず、同じ階にあるロッカーへと行く。 そこは小さいながらも私物を置けるようになっていて、派遣社員である俺たちにもスペースがあった。 周囲に誰もいない事を確認して、俺はそのロッカーの中にしまい込んである予備のオムツを取り出し、ようやくトイレへと向かった。 あまり人気のないトイレもちゃんとリサーチしているので、迷わず俺は一番奥の個室へと入った。 ペリペリと音を立ててテープを外し、ゆっくりとオムツを開くと、さきほど吐き出したばかりの小便で黄色く汚れている。 それを小さく丸めて、俺はトイレットペーパーで軽く股間を拭い、新しいオムツをあてた。 長年の経験もあり、その手際は見事というべきものだったが、あいにく褒めてくれる人はいない。 広げたオムツを股の間に通し、手早く位置を合わせる。 それから蓋を閉めた便座に座って、横漏れしないようピッタリと身体に添わせてから、両サイドのテープを止めた。 ズボンを穿いて、汚れたオムツをナイロン袋へとしまい、個室を出ると、鏡で身だしなみをチェックする。 オムツを穿いているとはわからないくらい、身体にフィットしているようだ。 帰りに再びロッカーで、今度は汚れたオムツを入れたナイロン袋をしまって、ようやく事務所へと戻る。 一日にこの繰り返しを何度もするが、今のところ誰にも気づかれていないようだ。 これからも気づかれない事を祈りながら、時折、この悩みを受け入れてくれる人がいればいいなあ、と思わなくもない。 [*前へ][次へ#] [戻る] |