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Cruentus
変わらぬ日常
「なぁ、アキ。知って―」

「知らない」

「まだ何も言ってないじゃん」

「・・・どーせ、くだらないことだろ」

ひんやりとした風が頬を撫でる。

蒸し暑かった夏が終わり、制服が夏服から冬服になった。

授業が終わり、クラスメイトが帰宅していく中、ボクはすぐに家に帰る気にならず、何となく教室の窓から夕陽を見ていると、いつもの様に来栖 契(クルス ケイ)が話しかけてきた。

「くだらないって・・・そんなの話し聞いてから言ってよ」

来栖とは中学2年からの付き合いになるが、ボクがいくら素っ気ない態度をとっても変わらず来栖は話しかけてくる。

まぁ、この4年間、毎度同じやり取りなので今ではすっかりお馴染みの光景になっていた。

「・・・で、何?」

「ふふふっ、よくぞ聞いてくれました!!これはまだアキは知らないと思うんだけど、町外れにある『幽霊屋敷』なんだけど」

「幽霊屋敷と言うより、ただのボロ屋敷だけどな」

ボクは子供の頃から知っている、洋館を思いだしていた。

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あきゅろす。
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