チョコミント。
2
『オヤジの馬鹿野郎!!』
自室に戻った私は部屋にあるウサギのぬいぐるみ(ピョン吉)をベッドに何度も叩きつけた。
『何が「優しい弥生ちゃんなら分かるだろ?」
だッ!!しかも、よりによって何で奏の部屋に・・・』
私は涙ぐんだ。
許せなかったのだ。
あの部屋は唯一、奏が
生きてたと感じられる、とって大事な場所なのに、しかもよりによって
奏と同じ顔の奴に!!
叩き疲れて乱れた息を
整えていると。
トン、トン。
「弥生、ちょっといいかな?」
父がドアをノックしなから入って来て、ベッドに腰を降ろした。
私も吊られてベッドに
腰を降ろしたが、プイっと顔を下に背けた。
「弥生、さっきはごめんな。弥生の気持ちも考えずに・・・和樹くんの部屋なんだけど、ほら物置部屋あるだろ?それで、荷物を俺の部屋に移しって、あそこの部屋を和樹くんの部屋にすることにしたから。」
そう言いいながら
私の頭を優しく撫でる。
『わ、私の方こそ、ごめんなさい。怒鳴ったりして・・・』
「ううん。弥生は悪くない。そうだよなあそこは奏の部屋だもんな」
父は、ベットから立ち上がり、「あと、もうすぐで晩ご飯だから、下に降りてきなさい。今日は弥生ちゃんの好きなビーフシチューだからね♪」と言い部屋から出ていった。
父が部屋から出ていった後、私は神田が居るのを忘れ、つい取り乱したことを深く後悔し、ピョン吉をギュッと抱きしめた。
しばらくして
私は晩ご飯を食べに行こうと思い、部屋から出てみると部屋の外に神田が階段の柱に凭れながら立つて居た。
『か、神田クン?!あの・・・さっきはごめんね。ビックリさせちゃったよね?・・・それで私に何かよう?』
慌てて笑顔を作くり、神田に問いかけた。
「その作り笑い辞めたら?気持ち悪い」
『なぁッ!!』
驚いて動けなくなった私にそう言い残し、神田は一人階段を降りて行ったのだった。
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