縁は異なもの、味なもの * 「…連里もそう、なのか…?」 「…………………………は?」 今度は俺が固まる番だった。 一体コイツは何を言い出すかのか。 「それ、本気で言ってるのか」 そう言いつつ睨むと空は気まずそうに視線を逸らした。 「だってさ、なんか篤とすっごい仲良さそうだし…。会長とかみたいにすぐキスしてくるような奴ばっかりなんだろ、ここ。だからもしかして〜…とか……あ、ごめん。嘘です。マジすみません」 空が話す度に、俺の眉間の皺は増え眼光は鋭くなった。それを見た空はすぐさま謝る。 まず、何で篤なんだ。顔が良いだけでアイツの脳内腐ってるんだぞ…!! それにいくら九割バイ、ホモだからって俺と会長を比べるなんて最悪だ。 あんな下半身馬鹿と同類だと思われること自体不快極まりない。 「篤はただの知人だ」 「友達じゃないの!?」 「…そうとも言うかな。兎に角恋人同士じゃないし、あと会長と同じにするな、吐き気がする」 「いや、本当ごめん。ごめん!!だからもう睨まないでくれっ」 さっきの睨みが余程怖かったのか、土下座する勢いでまた空は謝ってきた。 [*前へ][次へ#] [戻る] |