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縁は異なもの、味なもの
食堂に行きましょう


「やっほー☆」


ドアを開けると、予想通り篤が立っていた。

というか語尾に星をつけるな、気持ち悪い。


「連里ー、噂の転入生君はもう来てるー?って横の彼がそう?」


やっぱり空目当てか。今日の授業中もずっとそわそわしていたからな…。

というか篤は部屋に入ってすぐ空に気付くと目をキラキラさせて食い入るように見ている。


「あぁ。ほら空、コイツ加藤篤。俺の元同室者」

「よろしくー」

「こっちこそよろしくな、篤!俺は立花空、空って呼んでくれよ!」


俺が簡単に篤を紹介すると、また空はフレンドリーに挨拶をした。


あぁ、ほら篤なんか歓喜のあまりに肩を震わせてるよ…。


「ちょっと、何この子ー!まさに王道なんですけど。しかも連里ったらさり気なく名前だし」

「そこは気にするな。それより昨日のお前の話通りに副会長が案内役で此処まで連れてきたぞ」

「うっそー!!ちょっとそれ連里にも脇役受けのフラグ立ってるんですけど、ふふっ」


なんだ、その脇役受けとかいうのは。あ、なんか悪寒がする。


それに含み笑いをしている篤の顔が気に食わない。腐男子とやらのくせに顔はそこそこに良いから似合ってむかつく。


「何の話してんの?」


篤の趣味に関する知識なんてないであろう空は不思議そうな顔をして問いかけてくる。


「んー。これから空の周りは楽しくなるねーって話」

「そっか。俺もこれから楽しみなんだ、寮生活」


笑顔の篤に笑顔の空。雰囲気は明るいのに、会話は食い違ってるぞお前等。

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