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TRIP
7.

私は森の中に舗装されていない道を見つけ、太陽と反対の方向へ進む。
平坦な道だが慣れないドレスを着て歩くのはなかなかに大変だった。なによりヒールが高い靴を履いているので足が痛くなる。
ヴェールも無くしてしまっようでぐしゃぐしゃになってしまった髪が風になびく。リオが結婚式のために買ってくれた物だというのに結婚する前から既に一つ欠けてしまった。

歩いていると道端の叢にホロ馬車が停まっているのが解った。
何だろうと思いつつもあまり気にせずに脇を通った時、ホロ馬車の影から男が二人飛び出してきた。


「‥‥!!」


「よう、嬢ちゃん。目が覚めたんだな」

男達が私を囲むようにしてにじり寄る。


「あんた達は何なの!?」


「ただの商人さ。盗品や奴隷仲介専門のね」

奴隷!?それじゃあ私を‥‥!?


「くくっ‥‥安心しろよ。嬢ちゃんならきっと高く売れるぜ」

後退りしているとトンッと何かにぶつかった。
見ると木が私の後ろに立っていた。


「もう逃げ場はないぞ」

私は一か八か思い切り一方の男の脛を蹴り付けた。
男はヒールが直撃したようで足を抱えて呻く。
その隙に男のすぐ横を通り抜けたがすぐにドレスの裾を引っ張られつんのめる。
そのまま倒れた私をもう一人の男が押さえ付けた。


「嫌!!」

なんとか逃げ出そうと必死にもがく。


「手間掛けやがって」

呻いていた男も立ち上がって私を見た。目には怒りが宿っていた。


「調子に乗るなよ!」

手を振り上げ私に向かって下ろした。
私は咄嗟に目をつむる。








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あきゅろす。
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