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兄妹



ミルフィオーレファミリーイタリア基地。
ここではボス白蘭様とその妹君の白蓮様が住んでおられます。

白蓮様はこの基地より外へは出たことがなく、外の世界をしりません。

何故ならそれは白蓮様が基地から出るのを拒んでいる方がいるからです。


白蓮様を最も愛し、白蓮様も最も愛している…






ミルフィオーレファミリーボス、こそ白蓮様の兄上、白蘭様…









《兄妹》









『…兄様、朝…』


チチチ、と鳥の鳴く声が聞こえる。


「んん…白蓮?」

白蘭を起こそうと上に乗っかって肩を揺する。



「…何?そんな格好して…誘ってるの…?」

『……こうしないと、兄様が起きないから…』



いつものことなのに兄様はふざけてそんなことを言う。

本当なら起きてほしくない、といえば嘘になるけど…起きたら兄様は私の傍から離れるから、唯一私の傍にいる朝と夜だけが私の幸せ。




今も―そう、幸せ<シアワセ>――…






「おはよう、白蓮」

『…兄様…』


さっきまで白蘭が眠っていたベットで二人は抱き合う。

額にキスをしたりして、傍から見ればまるで恋人のようだ。




コンコン

「白蘭様、白蓮様、朝食の準備が出来ました。」


ノックの音と共に扉の方を見る。そして聞こえた言葉に白蘭は

「ありがと。今行くよ」

と返事を返す。


そして私の方を向いた。


「朝飯、食い行く?」

『………いらない』

「…最近食べてないね。ダイエット?」

『……お腹、空かない』


兄様が私のお腹を摩る。
最近食欲がないのを、心配してくれてる。


しばらくすると兄様はお仕事をする場所に行く準備をする。



「じゃ、無理はしちゃ駄目だよ」

『…いって、らっしゃい…』

「いってきます」


また額にキスをして扉の向こうへ去っていった。



(幸せは長くは続かない)

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