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どんな貴方でも



「じゃあ、白石。名前の事頼んだでー」


ガチャン


は?!
え、ちょっ、


「なんや、頼まれたんやケド。どないすんねん名前。閉じ込められたで」


待って!!
お願いだから戻ってきて!・・・楓のバカヤローっ!!





とりあえず状況を整理しよう・・・今は掃除の時間で、テスト前の午前中授業だから部活もなくて、
え?
体育館倉庫に誰が助けに来るの??
てか、わたし何時まで白石と二人っきりで居ればイイの?!
そりゃ、おいしいシチュエーションだけれど?!
でもね、わたし耐え切れないわ
だって!!
あの白石だよ?!容姿端麗、才色兼備、なにもかもが完璧なうえテニス部の部長。後ろ姿を見つめてるだけでも満足っていうのに、狭い空間に二人っきりって///
あー、もう
考えるのヤめよう
無心、無心になるのよ名前

「どうやって・・・?」


ダメだ、頭ん中で白石と二人っきりって事がエコーしてる
わたし、何時からこんなに乙女だったの・・・
白石の顔まともに見れないとか



「名前ならまだしも、オレまで閉じ込められるなんてなぁ」


「え?ちょっと。それどういう意味??わたしいぢめられてないし、鈍臭さくない」


今更なんだけどね、わたしダメなの
好きな人の顔まともに見て話せないし、素っ気ない言い方になっちゃう
だから、もうちょっと器用だったらな〜なんて



「そーゆう意味ちゃうわ。てか、名前の場合、鈍臭さいんやなくて鈍感やな」


「ゴメンね!!楓の含み笑いに気付かないでこんな嵌めになって。そしてわたしは鈍感じゃなくて、素直なだけよ」


だって、友達に『体育館倉庫に猫おるんやって』って言われたら行くっきゃないでしょ


「あぁ、堪忍な名前。鈍感やのうてただのアホやったわ」


「やだ、白石に褒められちゃった☆」


「・・・猫、好きなん?」


あれれ、ツッコミを期待してたんだケドなー


「うん。猫ねー、可愛いよねー。白石は?犬か猫って言ったらどっちが好き?」


なんか、閉じ込められて二人っきりだけれど、何時もの会話と変わらないなーなんて
少しは期待、してたんだケドね
・・・?期待?何の?
え?あれ?わたし何考えてんだ、恥ずかしい

そして、何故だか白石と距離が近くなってない??
やまずみにされているマットの上で座ってるんだけど、確実におかしいよ


「白石くん白石くん」


「なんや?」




「あ、あの近くないデスカ??」


「さよか?別にええやん、減るもんやないし」


いやいや、貴方が良くてもわたしがダメなのよ
それに、確実に擦り減ってるわ、わたしのガラスハートが




「それに、」


「・・・それに?」





「好きなy『ガタン』」

「きゃっ、いやぁーっ!!何、何?!なんか、なんかいるっ白石!!」


マジ、ちょっと、無理だからホント勘弁してよ!!
しかも、ここでるとか聞いてないし!!



「・・・いきなり抱き着いくるなんて、えらい積極的やなぁ」




え?
抱き着・・・


「ご、ごごゴメンなs『ガリガリ』にゃーっ!?あわばば、ホントに何かいる!!!」


へるぷ! Help me!!
誰でもイイからなンとかしてぇー!!



「ちょぉ名前。抱き着くんはええケド、そない締め付けると苦しいわ。てか、お化けとかそうゆうんの嫌いなんやね」


「べ、別に怖くなンてないもん!そ、れに、お化けって何?わたしが認めてるのはスタンドまでよ!」


きっと今わたしは柄にもなく半ベソ状態・・・
だって、怖・・・くない。ただちょっとビックリしてるだけだ、うん



「スタンドって・・・。まあ、ええわ。ほな、そんスタンドの名前でも呼んでみよか?」


「いえいえ、結構ですから!!何、新手の嫌がらせ??わたし何か悪い事でもしましたか?!」


おい、この人とんでもなくSなんですけど
わたし、嫌がってんのにそれはもう物凄く笑顔だよ



「けn「わー!!」・・・どないしたん?やっぱり、怖いんやろ?」


「そ、そうじゃなくって。・・・、あ、そうそう。鞄とか教室に置いたままだけど、鍵閉められちゃったンじゃないかな〜って」


まあ、間違った言い訳じゃないよね
てか、わたし達ここから出られるの・・・?



「それなら心配いらんで。謙也が部室に運んどるやろうし」


「忍足が・・・。って、その話。白石はいいケド、わたしの鞄はどうすんの」


「せやから、部室に運んだ言うてるやろ?」



「へ?わたしのまで部室に??」


運んでくれてるのは嬉しいし忍足に申し訳ないケド、何故に男テニの部室?


「せやで。どうせマネージャーになるんやし・・・?」



・・・・・



「は?、え??誰がマネージャー?」
ん?何を言っているのかな白石くんは



「名前部活入ってないやろ?男テニ、今マネージャーおらんねん」


「ヤ、確かにわたし部活入ってないケド、でも図書委員忙しいし・・・。それに、男テニのマネージャーだったらわたしじゃなくても。やりたい人なら沢山いると思うンだ」



いきなりマネージャーって、話が急すぎてよくわかんないよ・・・
そりゃあマネージャーやれば毎日朝と放課後皆より沢山白石を見ていられるんだろうけれど



「・・・そか。好きなヤツには傍におってほしかったんやけど・・・。あー、でも財前とかおるからなぁ。んー。どうしたもんやろか。・・・無理強いするつもりやないんやけど、ほんまにダメか?」


!!ちょっと待って、
い、今
す、すすす好きなヤツって?!

えー、あー
好きって何だっけ??
アレ?わたし夢でも見てるの??
でも、じゃあわたしの背中にまわっている腕は誰の?!
・・・って!!
、抱きしめられてる?!///


「///し、白石っ。あの、離れて・・・」


やー!!
今なら顔からマグマだせそぅ←


「名前が答えだすまで離さへんで?」


白石今、絶対笑顔だ・・・
そんな白石ばっかり余裕あってズルい


「せや、名前。簡単に二択にしてやるわ。

Yes or ハイ。

さて、どないするん??
ちゅうても名前に拒否権はないで」


何、Yes or ハイって
どちらも承諾しちゃってんじゃん!!
それに拒否権もないって、わたしの人権は何処へ?!



「無理強いしないって言ったのに・・・」


「マネージャー嫌なん??」



「嫌じゃない、ケド・・・白石ばっかりズルいよ・・・。わ、わたしだって好きだもん///」


「・・・。やっと言うてくれた」


「?へ?何」


「オレかて好きやで?名前ん事」



次の瞬間には白石との距離がなく、唇にやわらかな感触
気付けばそれは一瞬のうちに離れ、状況が飲み込めずにまばたきをしていたら、目の前には、手


「ごちそうさん。さ、そろそろ出よか」


さっきの事がまるでウソのように、爽やかな笑みを浮かべてわたしに手をさしのばしている白石


「・・・」



「いつまでも上目遣いでそない顔真っ赤にして・・・。襲われたいん??別にオレは構わへんで?ここにおる言うてた猫に会われへんでも、名前がオレん下でにゃんにゃん鳴いてくれれb「あー!もう我慢ならん!これ以上しんどいわ」」



言いたい事は同じだけれど、わたしの声ではない
てか、この声・・・


急に先程まで音がしていた奥の方から声が聞こえてきて、ビックリしていると、


「謙也さん、今声だしてしもうたら部長が後でうっさく言うてくるの想像できんのですか?」


さっきとは違う声がまた一つ


「・・・!何でオレが喋る前に言うてくれへんねんって、ぅあ?!なんやねん財前いきなり押すなや、・・・」


「お、おおお忍足?!」


「あーあ、バレましたね。部長ー、オレんせいちゃうんで善哉はちゃんと奢って下さい。謙也さんのタコ焼きはどうでもエエんで」




跳び箱やらなんやらの陰からコケそうな勢いで出てきたのは同じクラスの忍足で、その後に溜め息つきながら出てきた男子は・・・、黒髪に五輪カラーのピアス

派手だなー・・・
見た事ないから、2年生辺りかな

話聞いてたら、さ、何だか二人とも白石に使わされてる気が・・・


「白石部長ー?」


「・・・」


「クッ。ほな、オレ等やる事やったんで部活戻りまスわ」

「やる事?」

「、名前先輩やっけ??これからマネ頼んます」


「苗字堪忍な驚かせてしもうて・・・」


って事は、やっぱり・・・



「白石くん??黙ってたよね、二人がいる事」


「名前ちゃん?」


「ば、ばーかっ!!は、初めてだったのに、それを人前でなんて///、もう、お嫁さんにいけないじゃん!白石なんて、白石なんて、大っ嫌い!///」



「名前、安心しぃ。名前の初めては全部オレがもろうたる!」


「部長キモいっスわ」



「///も、もう、白石なんかしならい!!忍足に財前?くん行こ!!」



「え、白石はエエんか・・・?」

「しらないもん」

「行こって名前。マネージャーになってくれるん??」


「だ、だって大変なんでしょ?マネージャーいないと。そ、それに・・・皆より長く白石といられる・・・って、何でこんな事言ってんの?!///」




自分でも信じられない事を口走っていたことに驚いて、とても気恥ずかしかったから、わたしは後ろにいた二人の手をとって、倉庫から出るため白石の横をすり抜けた、ら


「名前!!」


後ろから思いっきり抱き着かれた


「にっ?!ちょっと!」


「あかん、名前可愛いすぎや」



「え??や、止めっ///ひっ、きゃあ!!」



((絶対オレ等いること忘れてるやろ)










(財前くんだっけ?)(光でええっスわ)(、光くん?白石って爽やかなイメージ一色だったンだケド・・・)(白石部長が爽やか?あんなん変態の塊やろ)(ちょ、財前。白石おったら・・・)(ああ、やっぱりそうなんだ)(苗字も納得してまうんかい・・・)





キリ番を踏んで下さったリン様、蔵くんの甘夢ということだったのですが・・・。 ごめんなさい!!
色々酷いし中途半端ですし。こんな駄文ですが、喜んで下さったなら幸いです(>_<)
感想などありましたらResの方へどうぞ


ここまで読んで下さった名前様、ありがとうございましたm(__)m


あきゅろす。
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